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すべての授業でインターネットが活用される時代 求められる教員の情報モラル
教師のITスキル向上に向けて
一方、教師のITスキルの向上も今後の課題として挙げられている。それは、“ITを活用して良い授業ができるか”と同時に、IT社会を生きる上で必要な情報モラルやマナーについて指導していくことが求められているからだ。それにはまず、教師自身が情報モラルの正しい認識を持つ必要があるのも事実だ。
情報セキュリティ対策でいえば、セキュリティ対策をするということは、何もインフラにありとあらゆる防御策を施すことを指すのではない。実際に今日、校内トラブルの多くはネットワークを介した他者からの不正侵入というより、教員や児童生徒が勝手にソフトウェアをインストールしたり、漏洩・改ざんするケースの方が多くなっている。すなわち、運用する側の教員はもとより、児童生徒にセキュリティについての正しい知識と対応を指導し、IT社会の中で生きていくスキルを身につけさせることが最も大切なのである。そして、校内ネットワークこそが、情報モラルを学ぶ格好の環境であることも忘れてはならない。
学校の情報化は、「インフラ整備」から「ITの利活用」へ |
平成12年(2000年)にIT戦略本部(内閣府)により、「5年以内に世界最先端のIT国家」になることを目標にした「e-Japan構想」がスタートした。教育分野においても、当時の文部省から、平成17年度(2005年)を目標年度にした<教育の情報化>推進が施行されたことは記憶に新しい。このようなユビキタス社会の到来に向けた施策が政府の名のもとに実行された結果、<教育の情報化>が飛躍的に進展したのは事実である。特にブロードバンド回線の普及や校内ネットワークの構築といった情報インフラは、こうした横断的な施策がなければここまで進展は望めなかっただろう。もちろん、2005年を迎えた現在でも整備が完了していない自治体もあり、地域格差という新たな問題も生まれているが、いずれも前向きなステップを踏んでいることは確かである。また、IT社会が着実に進展し国民一人ひとりに浸透したことを踏まえても、教育における情報化がより一層重要になるにちがいない。すなわち、学校現場の次なる課題は、ITの利活用を推進することであり、教員のITスキルの向上であるといえるだろう。 |
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